私は日々体質改善に伴る健康情報を提供するお仕事をしています。
各地域でたくさんの方々とお会いする中で、やはり多くの相談を受けるのが『アトピー性皮膚炎』です。
皮膚科を受診しても塗り薬の処方を出されるだけで有効な治療法がないのも事実。
そんな中、3月2日のHEADLINEに新情報が飛び込んできました。
京大など治験で確認
以下は3月3日付 朝日新聞の記事抜粋です。
京都大の椛島健治教授(皮膚科学)らの国際研究グループが2日、米医学誌のニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディションに発表した。
新しい薬は中外製薬が開発した「ネモリズマブ」で、かゆみにかかわる生理活性物質「インターロイキン31」の働きを妨げる。
日米欧5カ国の7医療機関で、中程度から重度のアトピー性皮膚炎の約140人に月1回注射し、3カ月後にかゆみや皮膚の状態などを調べた。
その結果、患者の6割でかゆみの程度が注射前と比べて、50%以上改善していた。
注射の1週間後、寝付くまでの時間が20分短縮され、3週間後には安眠している時間が薬を使わない患者と比べて40~50分以上長くなっていた。
かゆみが減り熟睡につながったとみられる。
重い副作用は確認されなかったという。
椛島教授は「アトピー性皮膚炎の治療は10年以上進歩がなく、かゆみを抑える薬もなかった。2~3年後には患者の手に届くようにしたい」と話している。
皮膚疾患は安眠までも阻害する
アトピー性皮膚炎の症状が無い人にとっては想像がつかないことですが、実際にかゆみの症状がある人はゆっくりと落ち着いて眠ることも大変なことになります。
睡眠不足は日常生活において様々な支障をきたすので、ネモリズマブ注射の抑制効果で少しでも安眠時間が長くなれば良いですね。
世間の反応は?
- 名前からして抗体医薬だから、保険適用はされないのでは。
- 2年後の実用化!? ん~、待てないよー。
- アトピーは辛いから、良い薬が早く出ればよいですね。
- 赤ちゃんにも副作用が無いように。
- 本当だったらいいなぁ….!
- ステロイドを一生塗り続けるわけにはいかないし。
多くの方は期待する声を上げていますが、一方で副作用の問題と実用化の時期を懸念される方も多くみられました。
特に効きが良い薬には副作用が伴う恐れがありますが、今のところの治験ではそういった症状は見られていないとのことです。
最後に
程度は別として、国民の約1割が何かしらのアトピー性皮膚炎症状で悩んでいます。
毎日かゆみと闘う患者さんには朗報といえる今回のニュース。
世間の注目を背負っての治験となるので、今後は早期実用化を期待し多くの苦しまれている方々が少しでも改善することを期待したいと思います。