グスク時代の北山の要塞!世界遺産の【今帰仁城(ナキジングスク】を探検してきた

昼食を終えた後に向かったのがこちらの今帰仁城です。

 

海岸沿いからはちょっと高台にあるのですが、車での移動なら看板もたくさん出ていますし、迷うことはありません。

 

1月のシーズンオフにも関わらずたくさんの観光客がやってきていたので、私たちは第三駐車場に車を置いて、少し下から徒歩で入口に向かいます。

 

 

今帰仁城とは

今帰仁城とは、琉球王国が中山に統一されるまでの三山鼎立時代の北山王の居城として使われていた城です。北山王は今帰仁城を拠点に沖縄北部を中心に支配し、中国との貿易をしていました。

 

グスク交流センター

こちらのグスク交流センターでチケットを購入します。

 

価格は大人ひとり400円になります。

 

ちなみにJAFの会員カードを持っていると10%オフになる施設なので、提示するだけで360円になりました。もちろんクレジットカードなどの電子マネーも使える、大変便利な施設です。

 

 

餅つき大会

お正月だからでしょうか。交流センターの入口付近ではお餅をついて、入場客に振舞ってくれていました。

 

男性陣が餅をつき、女性陣が丸めてお皿に乗せてくれます。

 

味付けはいろいろ用意されており、あっさとした大根おろし味や、きな粉、あずきを乗せて甘くおいしくいただくこともできます。

こちらも先程のソーキそば屋さんと同じで、私たちが伺った直後には店じまいとなってしまい、タイミングの良さだけは天下一品でした!

 

いざ場内へ

購入したチケットを片手にお城の中へ入っていこうと思います。

 

外郭

最初に通りかかるのは『外郭』と呼ばれる場所です。高さは2m前後と比較的低い石垣が延長数百m蛇行して続いています。発掘調査では屋敷も発見されたようで、価値ある遺跡がたくさん残っています。

 

この場所から集合写真が撮れるので、多くの方が順番待ちをしながら絶景スポットを撮っていました。

 

平郎門

ここまでは無料で見学することが出来る施設ですが、この門をくぐるところで先程買ったチケットの確認があります。

 

こちらの平郎門は本門で、現在目にすることが出来るこの門は昭和37年琉球政府時代に修復されたものです。琉球国由来記に「北山王者、本門、平郎門ヲ守護ス」として登場するそうです。

 

カンヒザクラの道

今帰仁城は桜の名所としても知られており、本州と違って毎年1月~2月に桜祭りが行われます。ここの桜の木は昭和40年代に今泊の住民によって植樹されたそうです。

 

まだ桜の咲くシーズンには早かったので、木々の寒そうな写真しか取れませんでしたが、数本の木には小さな花弁が付いている枝もありました。

 

大隅(ウーミン)

海が一望できる大隅(ウーミン)からの景色は、絶好の撮影スポットです。この場所は戦時に備えて馬を養い、兵馬を訓練したところとして伝えられています。最も高い石垣が築かれた堅牢な城郭になります。

 

御内原(ウーチバル)

今帰仁城に仕えた女官の生活場所として伝えられており、場内でも神聖な場所とされています。こちらも北側に面しているので海の景色を一望することが出来ます。

 

主郭(俗称本丸)

発掘調査によって築城から廃城までの時期変遷を確認することが出来る場所です。場内で最も中心的な建物があったとされています。

 

志慶真門郭(シゲマジョウカク)

ここは城主に仕えた身近な人々が住んだと考えられています。発掘調査によって4つの建物があったことも分かっています。

 

この写真は主郭から志慶真門郭へ降りていく場所からのものです。今でこそこのような歩きやすい階段が付いていますが、当時はもっと簡素化されたものに違いありません。

 

こちらは下からの眺め。かなり急こう配になっているので、移動もなかなか大変だったように思います。

 

志慶真門郭から主郭を見上げたところですが、真ん中あたりに崩れた跡があります。自然の猛威が襲ってくると堅牢な城郭もひとたまりもなさそうです。

 

旧道

戻り道は整備されていないまま残っている旧道から戻ります。

 

曲がりくねった大きな岩盤の谷間を利用し、防衛機能上から道幅は狭く急な登りとなっています。

 

帰り道

今帰仁城は琉球が中山に統一された後は、琉球王府から派遣された監守という役人の城としての機能を果たすこととなります。

外郭を含めると7つの郭で構成されており、その面積は首里城とほぼ同じとされている沖縄屈指の名城です。

 

 2000年12月に開催された第24回世界遺産委員会で、
座喜味城跡(ざきみじょうあと)、勝連城跡(かつれんじょうあと)、
中城城跡(なかぐすくじょうあと)、首里城跡(しゅりじょうあと)、
園比屋武御嶽石門(そのひやんうたきいしもん)、玉陵(たまうどぅん)、
識名園(しきなえん)、斎場御嶽(せいふぁうたき)と共に本村の今帰仁城跡(なきじんじょうあと)の九つの資産が「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産リストに登録されました。

 

残念ながら2019年10月の首里城火災では本殿の大部分が焼け落ちましたが、世界遺産としては残っています。時間はかかるかもしれませんが再建できるように、お城ファンとしては願ってやみません。

琉球の歴史に触れながらおよそ1時間ほど観光した後は、【フクギ並木】と呼ばれる地区を散歩しようと思いますのでそちらに場所を移していきたいと思います。