健康

目のかゆみに注意!花粉症目薬の間違った使い方

3月になって暖かくなってきたと思ったとたんに、北部では降雪が確認される今日この頃。

春が待ち遠しい中、その反面やって来て欲しくないのが花粉の飛散ではないでしょうか。

日本人の約3割がかかっていると推計されている花粉症。

くしゃみや鼻水・鼻づまりもそうですが、よくある症状の1つが【アレルギー性結膜炎】です。

アレルギー反応により目がかゆくなったり痛みが起こります。

そうなると症状を抑えるために使用するのが目薬ですが、内容成分により使い方には注意が必要となります。

アレルギー性結膜炎とは

結膜とはまぶたの裏側と白目の部分を覆っている粘膜のこと。

中国新聞記事より抜粋

その結膜に花粉やダニなどのアレルギーの原因物質(アレルゲン)が入って起こるのが、アレルギー性結膜炎です。

体を守る免疫細胞の働きが活発になり、ヒスタミンという物質を大量に放出します。

それが結膜の神経を刺激してかゆくなったり、血管を拡張させて充血を起こしたりします。

これを予防するにはメガネをかけたり目を洗ったりして、花粉が目に付くことをできるだけ抑える工夫が必要です。

またコンタクトレンズを使う人も、レンズの汚れが原因で炎症を起こす場合があるので注意が必要です。

角膜障害や眼圧上昇の危険も

こういった炎症の治療には抗アレルギー薬の点眼液が使われます。

主に使用されるのがかゆみに即効性のある「ヒスタミンH1受容体拮抗薬」です。

また症状に応じて炎症を抑える「ステロイド点眼薬」を加えることもあります。

そしてこの点眼時に注意しなければならないのが、点眼液に防腐剤として使われている『塩化ベンザルコニウム』です。

これは一般的な消毒にも使われる、殺菌効果を持った成分です。

健康な人なら涙ですぐに薄まるのでさほど影響はありませんが、塩化ベンザルコニウムは涙がほとんど出ないドライアイの人では濃度が下がらずに、角膜に障害を起こす可能性もあります。

あと緑内障の方で複数の点眼液を使う人も注意が必要です。

ステロイド点眼薬は眼圧を上げる作用があり、かゆいからといって安易に抗アレルギー性の点眼液を使えば、緑内障を悪化させる恐れもあります。

かゆみ対処法

目がかゆくならないようにするための方法として最近注目されているのが、『初期療法』といわれるものです。

花粉が飛散し始める約2週間前から点眼液を使うことで発症を遅らせたり、重症化を防いだりする効果が期待できます。

またアレルギー性ではなく花粉が直接目の周りに付着し、炎症を起こす場合もあります。

この症状になりやすいのは主にメイクをする女性です。

目の周りの化粧を落とすクレンジング剤が、皮膚のバリア機能を低下させるのが原因と考えられています。

カラーコンタクトやアイメイクなどで目をきれいに見せることもファッションとしては大切ですが、その後のケアもしっかりと行ってあげてください。

まとめ

私の知人に眼科に勤める方がいらっしゃいます。

お話を聞くと待合室はいつも患者さんで溢れているそうです。

生まれた時から同じ目を使い続けているわけですから、当然様々な症状が出る方もいらっしゃるということです。

そういう私も30歳の時に左目が網膜剥離になって、手術・入院で眼科にお世話になったことがあります。

目は命の次と言っていいくらいの器官です。

年齢を重ねたからだけでなく、若い方でも目を酷使したりアレルギー性症状で悩まれる方が多いので、日頃から目をいたわるようにしてあげてください。

あとくれぐれも点眼薬を併用される場合は医師や視能訓練士などの専門家に相談しながら使ってくださいね。

 

P.S. この記事を書いた夜は、めぐリズムを買って疲れた目をいたわってあげました。