私は健康関連のお仕事をしているので様々な成分と出会う機会が多いです。
そんな色々ある中で本日は、免疫ビタミンと呼ばれる『LPS』について勉強したいと思います。
杣源一郎先生が発見!世界が注目するLPS(リポポリサッカライド)とは
LPSとは正式名称を「リポポリサッカライド」と言います。
言いにくいので略されていますが、これは身近な自然界にあって、誰もが口に入れることが出来る安心・安全な物質です。
ではこの成分がどのように我々の健康に関するかのお話をしますね。
このLPSは30年ほど前より研究が進んでいますが、その中で世の中に広めようと尽力されているのが杣(そま)源一郎先生です。
杣先生は1977年に東京大学を卒業後、様々な大学の教授を経ておられる薬学博士です。
その杣先生の研究グループが発見したのがLPSです。
LPSに期待できることは多岐に渡ります。
例えば感染症をはじめ、骨粗鬆症や糖尿病、脂質異常症などの予防や、アトピー性皮膚炎の改善、神経痛の緩和、美肌づくりに至るまで、LPSの実力は驚くべきものです。
このような健康になるための働きがたくさんあるのでテレビでも取り上げられ、杣先生も出演されていました。
マクロファージとは
LPSは身体を健康に保つのに必要な成分ですが、LPS自体が直接体を元気にするのではありません。ではどこを元気にするのかというと・・・・、『マクロファージ』と呼ばれる細胞を元気にすることに役立ちます。
↓↓マクロファージはこんな感じ↓↓
初動処理がマクロファージの真骨頂
マクロファージは貪食細胞と呼ばれる白血球の仲間で、体の全身に存在する免疫細胞です。
マクロファージは体内の要らなくなった古い細胞(ゴミ)を最初に見つけて処理をします。
なので最近古い細胞が処理できず、新陳代謝が悪くなっている人は、このマクロファージが弱っているのかもしれません。
もちろん体内にある不要なゴミは古い細胞だけではありません。
がん細胞や外から入ってくる病原菌やウイルス、それ以外にも食事から摂取された栄養の残りゴミもマクロファージが最初に見つけて処理をします。
この「最初に見つけて処理をする」というのがキーポイントです。
つまりこの初動処理が遅くなると、どんどんと病気の体に向いて行ってしまうからです。
マクロファージは骨に重要
白血球と言えばリンパ球や顆粒球を思い出しますが、これらは血液や腸の中に存在します。
なのでマクロファージは全身に存在するという話をすると、少し健康情報に詳しい方は「血液に存在するから全身にあるのね」と言われるのですがそうではありません。
血液がないところにもマクロファージは存在します。
それはどこかと言いますと、ずばり『骨』です。
骨は血液が通ってないのになぜ代謝するのかということです。
骨は時間をかけてですがゆっくりと古い骨が新しい骨に入れ替わるということはあなたも知っていますよね。
その入れ替わりを助けるのが実をいうと、マクロファージなのです。
もちろん骨だけではありません。全身のゴミを処理するのがマクロファージなので、マクロファージが元気であるかどうかが健康のカギを握ることになるのです。
マクロファージの働き
抗ガン作用
- ガン細胞を駆除(清掃)
- 全身のガンの予防
感染防御
- 病原菌の駆除(清掃)
- 髄膜炎、脳炎、気管支炎、肺炎、結核、ウイルス性肝炎、膵炎、胃炎、胃潰瘍、腎盂炎、膀胱炎、前立腺炎、リンパ節炎などあらゆる感染症の予防
免疫のコントロール
- 免疫のバランス調整
- アレルギー症炎、アトピー性皮膚炎、自己免疫疾患(リウマチ)の予防と改善
新陳代謝
- アミロイド(タンパク質のゴミ)を除去
- 死白血球の処理
- 老化赤血球の処理
- アルツハイマー型認知症、Ⅱ型糖尿病、狂牛病、不整脈、パーキンソン病などの予防
- 結石の溶解
- 腎結石、尿管結石の予防と改善
創傷治癒
- 皮膚創傷治癒
- 火傷・ケガの回復
- 骨の再生
- 骨折の回復
- 肝細胞の修復
- 肝臓の再生、肝機能の回復
- 脳神経細胞、末梢神経の修復
- 脳梗塞・脳内出血による後遺症の回復、統合失調症、うつ病、自閉症、末梢神経障害(筋萎縮症など)の予防
代謝調整
- 鉄代謝
- 貧血の予防
- コレステロールの調整(血中酸化LDLの除去)
- 動脈硬化症、高脂血症、高血圧症の予防と改善。脳梗塞、心筋梗塞の予防
現在医学的に証明されているだけで、これだけの働きがあることが確認されています。
様々な働きがあるマクロファージですから、現在体がトラブルの方はマクロファージを元気にすることで、身体が元の状態に戻っていきます。
また今健康な方も、1年後3年後どんな病気になるかはわかりませんので、マクロファージを元気にしておくことで、病気になりにくい身体づくりをすることが可能になります。
なぜLPSが必要なのか?
ところが今までの研究ではこのマクロファージを元気にできるものはありませんでした。
なぜならマクロファージに対する研究がそれほどされてこなかったからです。
ではどうしてマクロファージの研究は遅れていたのかということですが、これは白血球の中でも単球と呼ばれる、単純な細胞として認識されていたからです。
マクロファージは単純な免疫細胞なので脊椎がない(軟体動物を含む)すべての動物に存在するので、扱いが下等であったのです。
それに対し花形の免疫細胞というと先ほども出てきたリンパ球や顆粒球の仲間の、T細胞やNK細胞に当たります。
世界の研究者もこちらの方ばかりを研究してきたので、これらを元気にする成分ばかりを調べてきたという歴史があります。
しかし2011年にノーベル医学賞を受賞したボイトラー博士ら研究チームによると、リンパ球や顆粒球に指令を出すのはマクロマージの役割で、マクロファージの活性が何より体の恒常性につながると発表しました。
リウマチなどに代表される自己免疫疾患、なぜ自分の免疫細胞が自分の元気な細胞を攻撃するのかというと、マクロファージの指揮指令が行われなくなったことによります。
マクロファージは最初に体内のゴミを見つけて処理をするのと同時に、己の他の免疫細胞たちを取りまとめる役割を果たしているからです。
なので一番大事な指揮司令官のマクロファージを元気にするLPSが非常に重要なのです。
免疫に良い成分は他にもある?
もちろん免疫に良い成分は他にもたくさんあります。
例えばキノコ系食品であったり、乳酸菌系であったりと。
しかし一括りに免疫と言っても様々な種類があることを忘れないでください。
このキノコ系や乳酸菌系はリンパ球や顆粒球を活性化させるための成分です。
だから成分により活性化させる相手が違うということです。
では一番最初に異物を処理するマクロファージを活性化させるLPSだけで良いのでしょうか?
もちろんそうではありませんよね。
今も言った通りほかの免疫も元気にしておくことは大切です。
しかしどちらかしか元気に出来ないのであれば、お勧めするのはマクロファージの活性化です。
何度も言いますが、初動処理をするのがマクロファージだからです。
もちろんこれらの成分はサプリメントとして販売されているものなので、無料という訳ではありません。
お金持ちで色んなサプリメントを食べれるならそれに越したことはないですが、厳選するなら間違いなくLPSをお勧めします。
小麦発酵抽出物
ここまではマクロファージを活性化させる唯一の素材として、LPSをテーマにしてきました。
ここでLPSについてもう少し深堀していきたいと思います。
ソマシーとは
もともとLPSを研究するきっかけとなったのは、先ほどから紹介しているマクロファージが元気だったら人間は健康でいられるというテーマからです。
杣先生を中心とした研究班は、マクロファージが外界との“情報交換”をしている自然界の中に、目指す活性物質がきっとあるはずだと予想を立てました。
しかも生命を守る免疫の活性にかかわるものだから、その成分はおそらく職人の中に存在するのではという過程に至ります。
そのような想定の下、研究班は様々な食品の選別に取り組み、膨大な成分検索を続けた後に、小麦の中にマクロファージを活性化する物質があることを突き止めました。
更に微細に研究を重ねた結果分かったのが、小麦に矯正している『パントエア・アグロメランス』という名の微生物(有用菌)の細胞膜の表面に、マクロファージを元気にする物質が存在していることが分かりました。
この小麦に付着している有用菌を分離し、発酵させて必要な成分だけを取り出したものがソマシーです。
ソマシーとは小麦発酵抽出物(低分子糖脂質)、物質の正式名称はIP-PA1です。
ではここで疑問なのがLPSとソマシーはどう違うのかですが、分かり易く言えばLPSグループの中の1つがソマシーという関係になります。
一番初めに見つけたのが小麦から抽出されたソマシーで、それ以降の研究でこの『パントエア・アグロメランス』は他の植物から発見されるようになりました。
なので小麦由来以外の成分を含めた表現がLPSということになります。
LPSには税金も投入されている。
LPSの研究に関しては国も携わっています。
LPSの存在が発見されて平成4年から、いち早く注目したのが農林水産省と経済産業省でした。
この時より国費を投入し、研究機関や一般企業をも巻き込んで大プロジェクトが開始されました。
そこから研究が始まり平成19年3月に国が認める成分として認可を受けたのがLPSです。
農林水産省がかかわるのは、小麦などの穀物類から採れるということに関係しており、経済産業省はLPSの製品が確立すれば、日本に限らず海外に対する競争力の向上になるからです
日本のように海外の先進国もまもなく超高齢化社会を迎えます。
そんな時にマクロファージを活性化させるLPSがあれば、医療費の低減にも繋がるからです。
ちなみにいまだに補助金という名の税金が投入されています。
資源のない日本だからこそ、こういった技術にお金をかけるのは非常に有用なことだと思います。
小麦を食べてもマクロファージは元気にならない
これ以上詳しく書く必要はないですが、一応触れておきたいのがこの内容です。
先ほど述べたように、LPSは小麦から抽出されるという点だけを読むと、パンやうどんをたくさん食べればよいのではないかと思われがちですが、もちろんそうではないですよね。
ちなみにLPSを1g作るのに必要な小麦の量は、なんと227㎏になるそうです。
日頃の食事でとれるものではないことが、容易に想像できますよね。
『私は小麦胚芽や皮を食べているから十分よ』という方もいますが、それらとも全く違うのがLPSなので、マクロファージを元気にするためにはやはり唯一の成分であるLPSを食す必要があります。
あと付け加えると、LPSは小麦由来ではありますが、小麦成分そのものではありません。
なので小麦アレルギーの方が良く心配されるのですが、小麦とは全く関係のない成分なので誰もが安心して口にすることが出来るのもLPSの特徴であります。
LPSはマクロファージを短時間で活性化させる
実際にLPSが優れているのはこちらの話から読み取ることが出来ます。
これは60歳代女性のマクロファージです。(画像左)
若い方と比べると元気がありません。
ちなみにマクロファージが元気な状態というのは、イメージで言うと“いが栗”や“ウニ”のようにとげとげギザギザしているものをさします。(画像右)
実はそのギザギザの先端が触手と言ってセンサーの役割を果たしてくれます。
この触手でゴミや異物を発見し認識して処理を開始します。
ところが年齢を重ねていくことやストレスを受けることでこのギザギザが無くなってしまいます。
無くなると異物が見つけられずにウイルスなどの外敵から身を守ることが出来ないのです。
しかしLPSを投与すると数時間でマクロファージが活性化されるという研究データもあるぐらいなので、毎日の食生活にしっかり摂取すると上記のような症状に対しての緩和効果を早い段階で体験できます。
マクロファージを元気にするサプリメント
私自身もこのLPSを毎日摂取するようにしていますが、ありがたいことにここ数年風邪ひきなどの体調不良の回数が減ってきました。
普段の食生活だけではなかなか取り切れないものを補うのがサプリメントですが、LPSに関しても様々な商品があります。
下のバナー商品は金額も良心的なのでおすすめサプリのひとつで、わたしもしっかり摂っています。
今回のはここまでにしますが、別記事でもっとLPSの特徴や凄さ、また私が開催するセミナーでのお客様からの体験談も合わせて記していこうと思います。