普段は健康に関する情報をお届けするセミナー講師として全国を旅していますが、たまには自己のメンテナンスも必要なので家の前にある病院で健康診断を受けてきました。
当日は心電図やバリウムによる胃がん検診、胸部レントゲンによる肺がん検診を行います。
もちろん事前提出として検尿&検便を用意していくのはもちろんです。
3週間ほどたって健診結果が郵送されれてきましたが、そこに記載されていたのは『要大腸ファイバー』となっています。
よく検査項目を見てみると検便結果に陽性つまり血液が混じっていたとなっています。
二度検便して二度とも陽性反応。
通常血液が便に混在するのは痔で出血の場合、若しくは大腸内にポリープorがんがある場合とのこと。
検便当日の便はいつもより硬かったので、私自身軽い気持ちで『多分痔の血液が付着したのだろう』と思っていました。
次の日に一応詳細を聞くという名目で検診を受けた病院を訪れ、今後の対応を伺いました。
『大腸ファイバー』とは肛門から器具を挿入して大腸内をカメラで検査すること。
普通の心であればそういったものは受けたくないのも事実。
患者の気持ちとしてはもう一度検便をすれば大丈夫だろうと言いたいところですが、ドクター曰く一度でも陽性反応が出れば大腸ファイバーを受けていただく方が良いです。検便を2度するのはルール違反なのでという回答でした。
確かに年齢も40歳を超えているし、何かあってはいけないのその後は何処でどのようにすればよいかを教えてもらいました。
検診の病院では専門として胃腸検査をしていないので、紹介状を書いてもらい最寄駅の前にあるクリニックを教えてもらいました。
12月4日 近くのクリニックに初診として行きます。
先生に健診結果と紹介状を渡し、大腸ファイバー検査日の日程調整をしました。
この日の注意事項は2点。
ひとつは前日の食事内容。
野菜などの食物繊維は摂取してはいけないのと、あとは消化しやすいものを食べるようにと。
この表を参考に食事するようにといわれました。
ちなみに検査前日の朝は食パン1枚、昼は具が入っていない菓子パン1個、夜は名古屋駅ホームで食べた立ちかけ食いうどん(ネギも無)1杯のみです。
2点目は前日の就寝前に下剤を飲んでおくようにと。
いただいた下剤は見た感じ目薬のような入れ物に入っていますが、これを水に溶かして30滴摂取するようにとのことでした。
12月8日 準備万端で検査当日を迎えます。
検査は13時からの予定ですが、それまでの時間で大腸内を空にしなければならないので、9時に病院に行き準備をします。
駅前ビルの2階にあるクリニックは、比較的新しい内装で、検査までの待ち時間を心地よく過ごすことが出来ました。
ちなみに待っているといってもすることがあります。
それは下剤の大量摂取です。
午前中は下剤を飲んで残便を流す作業があるんです。
しかもこれが思った以上に大変でした。
水よりも少し粘度のある液体をひたすら飲み続けなければなりません。
味は青梅のようなマスカットのような酸い甘い味がする液体。
もちろん当日の朝食は抜きなので、これがまた気持ち悪さを助長します。
写真右手のコップが下剤入り、左は飲みやすくするための飲料水が置いてあります。
まずこれらを30分かけて飲み切ります。
ポストイットに書かれたのは『9:40』、この時間までに飲んでくださいねということです。
恐る恐る最初の一口を口に含みますが、この先この液体を飲み続ける自信が無くなってしまうほどの何とも言えぬ嫌な感触です。
この記事を書いている今から考えると、液体に色が付いていないのも違和感のひとつだったと思います。
水と思ってもすごく濃い目の味が付いているって、普段にない体験だからと思います。
看護師さんは『以前と比べると飲みやすくなりました』と仰いますが、私は苦手な味です💦
下剤を飲んで待ってるだけでは時間を持て余すので、パソコンを出して溜まった仕事もこなさせていただけました。
ついでに大腸検査の勉強もさせていただけました。
個室だから気兼ねなく過ごせたことはグッドポイントでした。
30分経った頃に看護師さんがやってきます。
飲み切ったコップに下剤と水を注ぎ、そしてまた時間を書いて去っていきました。
次に示された時間は『10:15』、アルコールなら大歓迎のおかわりですが、これはもう招かれざる客状態です。
ちなみに最低でも3セットはお腹に入れないといけないので、野球なら3回裏が終わったあたりに相当します。
そして3度目の注入にやって来て、もう少し頑張りましょうと声をかけていただき最終の『10:50』を記入して部屋を出られました。
もうこの時間になると仕事や読書をしている余裕はありません。
便意との戦いになります。
最初はいくらかの塊がまだ出てきましたが、最終的には勢いよく水が流れ出るような状態にまで変化していきました。
これも下剤を頑張って飲んだ賜物です。
あと横になるときには左側を下にして寝た方が大腸の動きがスムーズになると教えてもらい、検査前は左を下にしてゆっくり眠りに就いていました。
検査時は専用の健診着に着替えます。
茶色の上下に着替えますが、下半身は使い捨て不織布パンツを履きます。
ちなみにそのパンツは肛門側が大きく空いているので、不織布パンツを下ろさずして検査を行うことが出来ます。
13時過ぎに先生が個室に来られて、奥の診療室に移動させられます。
検査ベッドに寝かされ、検査が痛くないように麻酔がかけられます。
注射をするとすぐに眠くなり、何も記憶がないままいつの間には検査は終わっていました。
所要時間は20分ほど。完璧に寝ており気づいた時には最後にファイバーを肛門から抜くあたりの感覚が残っているのみです。
今までのイメージで機材を大腸に入れるのだからかなりの痛みがある予想でしたが、難なく終わってしまったので何だかあっけない感じがします。
麻酔がまだ効いている状態なので、個室に戻り正気になるまで少し休ませていただきました。
10分ほどで体調が戻り先生が待つ診察室に入ると、先ほどの検査の状態を写真で解説いただけました。
大腸の状態をメモに書きながら画像をコマ送りにして説明くださいます。
奥の方はきれいだったのですが、実は中ほどにポリープがあったとのことでした。
大きさは約1cmほど。通常5mm以下ならそのまま様子をみるそうですが、この大きさになると切除が必要となります。
そのまま説明を聞いていると、結局のところその場で私の1cmポリープはカットしたとのことです。
傷口をバインダーで止めている写真まで見せてもらい、全く痛くなかった眠っている時間にこんな処置が行われていたかと思うと何だか不思議な気分です。
大きさはそこそこあるポリープも見た目はガン化していない状態のようです。
念のため病理検査に出してみて悪性かそうでないかは調べてもらいます。
この結果は2週間ほどかかるのでまた後日に。
通常何もなく大腸ファイバー検査を終えるともう病院に来ることはないのですが、私のようにポリープを切除した場合は次の日に採血検査をしなければなりません。
総合病院などでは入院設備もありますが、こちらはクリニックなので次の日にまた来てくださいと言われました。
昨日はさほどパワーが付きそうなメニューを食べてなかったので、本日の食事を楽しみにしていたのですが、まだ数日は消化の良いものを食べてくださいとのことだったので少しガッカリ気味でした(-_-;)
12月9日
あさ9時から病院を訪れて採血します。
一応手術しているので出血量が正常であるかを検査しました。
手術前と比べてヘモグロビンの数値も安定しているので経過は良好とのこと。
暴飲暴食は避けるようにして過ごしてくださいと言われました。
ちなみにこのような大腸ポリープ摘出処置も手術扱いになるので、医療保険に加入されている方は加入内容を確認して保険屋さんに連絡されてはいかがでしょうか。
私は手術後すぐにライフプランナーに連絡して対応いただきました(^^♪
初診料と検査&手術をあわせて約25,000円ほどの出費です。
最低でもこれぐらいの金額が保険で賄えたらありがたいです(^^♪
最後に、
検便で陽性反応が出た時でも痔であろうと軽く考えていた私ですが、結果的には大腸ファイバー検査を受けてよかったと言えます。
検便陽性が痔によるものかポリープによるものかは分かりませんが、検査を行うことによりポリープを摘出することが出来たのですから。
先生も仰っていましたが忙しいと言ってなかなか検査を受けない方も多いのも事実。
仕事の予定が詰まっているとなかなか穴をあけて検査するのも億劫ですし、また入院となるとさらに仕事を逼迫させます。
けど何のための健康診断かということを改めて考えると、こういったことを発見するためのものなのだから、自分のためにも時間を作っていくべきだと感じました。
健康診断も1年に1度ぐらいだったのを、これからは半年ペースぐらいで受けようかと思います。
やっぱり体が資本ですからね。