健康

日本でも急増!【加齢黄斑変性】について調べてみた

 

眼病を調べるうえで出てくる次のテーマは『加齢黄斑変性』です。

あまり聞きなれない病名かもしれませんが今日本では増えてきている病気で、日本人の視覚障害原因の第4位に入ります。

それだけで患者さんの数が多いということが分かります。

それと同時に治療が難しい、そういった現状も浮き彫りとなってきています。

 

今回は『加齢黄斑変性症状や対処法』について調べていきましょう。

 

 

眼の構造とはたらき

ものが見えるシステム

私たちは毎日瞼を開けることによりものを見ていますが、いったいどのようなシステム認識しているのでしょうか?

基本は眼から入った可視光線が脳に伝えられ、映像として認識されるというしくみです。

 

具体的にはまず『瞳孔』から入った光線は『水晶体』で屈折し、『硝子体』を通り『網膜』に到達します。

網膜に到達した光線は電気信号となり、『視神経』を通じて脳へ映像として伝達されます。

分かり易い例えで眼をカメラに例えると、水晶体が『レンズ』、網膜が『フィルム』の役割となります。

 

 

 

黄斑とは?

眼の部位でも聞き慣れないところですが、『黄斑』はフィルムの役割を果たす網膜の中心部にあり、映像を認識する際に最も重要な部分です。

何らかの形で黄斑が支障をきたすと、視力低下や歪みを感じるようになります。

更に黄斑の中央部には『中心窩』と呼ばれる部分があり、ここに機能障害が起こると最悪の場合失明する恐れがあります。

 

加齢黄斑変性とは?

『加齢黄斑変性』とは加齢により黄斑部が支障をきたし、視力低下や歪みが起こる疾患になります。

患者さんの多くは高齢者になりますが、最近では中高年でも増えてきているのが現状です。

後程詳しく述べますが、その原因が光線だと言われているからです。

 

 

人間にとって害を与える光といえば紫外線を思い出しますが、それ以上に深刻なのが『ブルーライト』です。

いわゆるパソコンやスマートフォン、液晶のテレビから発せられる光で、それを長時間見続けることによる健康被害のことを『ブルーライトハザード』と呼んでいます。

 

脈絡膜新生血管とは

では具体的には眼の奥でどういったことが起こっているのかを調査しましょう。

網膜には栄養を送るために脈絡膜に毛細血管が通っています。

通常なら脈絡膜内に血液が流れるだけで良いのですが、既存の血管から無くてももいい毛細血管が生えてくることがあります。

これが『脈絡膜新生血管』と呼ばれるものですが、正常な血管ではないので血液が滲み出たり、新生血管が破れて出血を起こしやすします。

 

 

主に黄斑変性は次の2種類に分けることが出来ます。

『滲出型』加齢黄斑変性

脈絡膜新生血管が生まれ黄斑部が障害されるタイプです。

病状の進行が早く急激な視力低下が見られるので、極力早期眼科受診をお勧めします。

 

『萎縮型』加齢黄斑変性

加齢によって網膜と脈絡膜の間にある『網膜色素上皮細胞』『ブルッフ膜』付近に老廃物が溜まり、網膜組織が徐々に萎縮し死んでしまうタイプです。

急激な病状の変化はありませんが、このあと脈絡膜新生血管が生まれる可能性もあるので、やはり定期的な眼科受診が必要となります。

 

加齢黄斑変性はなぜおこるのか?

加齢黄斑変性の要因

病名に『加齢』とつくことから、年齢が高くなったらなる病気と思われています。

もちろんそれは間違いではないです。

加齢黄斑変性の原因として取り上げられる項目は

  • 加齢(老化現象)
  • 高血圧
  • 肥満
  • 喫煙
  • 高脂肪食(脂分の多い食習慣)
  • 太陽光
  • 遺伝   等々だからです。

 

しかし日本でこの加齢黄斑変性が増えてきているのは、ひとつ『環境の変化』がかかわってきているのです。

環境とは何か?、つまり『液晶画面の普及』です。

 

私たちは毎日多くの情報を光を通して得る生き物です。

視覚は五感の中でも約80%使用されているという、飛び抜けて高い依存率を誇っています。

この情報化社会のご時世ではテレビ、パソコン、スマホ、タブレット、ゲームなど多種多様な通信機器が活躍しますが、これら画面から発せられる『ブルーライト』の影響は多大であると考えられます。

 

可視光線に含まれるブルーライトも紫外線と同様にエネルギーが高いので、細胞にダメージを与えやすくなってしまいます。

眼に入る光のうち紫外線はほとんどが眼球前部の水晶体で吸収されますが、ブルーライトは可視光線なので100%水晶体を通過して黄斑部に到達します。

そのため水晶体や網膜の黄斑部はブルーライトのダメージを受けやすくなります。

この現象によって起こるのが『加齢黄斑変性』です。

 

分かりますよね、なぜ高齢者だけでなく若い人たちにも増えているのかってことが。

若い時から一日中スマホを触っていると、ある日突然恐ろしい病気になっていることが判明するかもしれませんよ。

 

加齢黄斑変性、世界的には?

日本でも徐々に増え続けている加齢黄斑変性ですが、病気の種類別でみると現在4番目の疾患となります。

ちなみにですが、世界の国々でも患者数の順番は同じなのでしょうか?

 

実はそうではなく、先進国アメリカでは失明をきたす病気の第1位になっているのが何と加齢黄斑変性なのです。

ヨーロッパ諸国も加齢黄斑変性は上位を占めるので、世界的にこの病気は患者数が非常に多いことが分かります。

 

日本ではまだ始まったばかりですが、アメリカでは約20年前から加齢黄斑変性への対処法の調査が進んでいます。

視力低下や歪み、失明の恐れもあるので発病してからでは間に合いません。

事前に適切な対処法を取っておけば、重症化するリスクも減るので自己管理があなたの眼を守ることに繋がります。

 

加齢黄斑変性の症状

主な症状

  • 偏視症‥‥物が歪んで見える
  • 色覚異常‥色の区別がつきにくい
  • 中心暗点‥見えている部分の中心が暗い
  • 視力低下‥見たいものがはっきり見えない

アムスラーチャート

すぐわかる検査として『アムスラーチャート』という表を使ったテストがあります。

  1. 片方の眼だけで見てください
  2. 格子状の図の中心にある黒い点を見つめてください
  3. 黒い点を含む中央付近が歪んだり欠けたりしたら眼科を受診しましょう

 

加齢黄斑変性の検査

問診

  • どのような症状か
  • いつ頃からか
  • 今までにかかったことのある病気は
  • 家族歴は
  • 現在治療中の病気は
  • 喫煙歴は  等々

視力検査

視力検査表を用いて測定します。

眼底検査

眼底にある網膜の状態を調べるために行います。

眼の奥を見るために瞳孔を開くため、点眼薬で散瞳する場合もあります。

 

散瞳剤を入れるといつも以上に眩しく感じるので、車を運転しての通院は控えましょう。

帰り際が眩しすぎて、信号の色が見えなくなる恐れがあります。

眼底の映像は医師が直接見て判断する場合と、写真に撮って記録する場合があります。

 

蛍光眼底造影

腕の静脈に造影剤を注射して、眼底カメラで網膜や脈絡膜にある血管の状態を観察します。

造影剤の動きにより、新生血管の有無や滲出・破損の可能性を判断します。

 

網膜断層検査

光干渉断層計(OCT)という機器を使って網膜の断面を可視化します。

網膜のむくみや脈絡膜新生血管を観察することができ、網膜剥離時の網膜の浮腫の寸法も図ることが出来ます。

眼底に何かしらの病状が疑われる場合は、必ず受診すべき検査と言えるでしょう。

 

加齢黄斑変性の治療法

抗VEGF療法

眼の中にあるVEGF(血管内皮増殖因子)という物質が新生血管を成長させ、血液の成分を漏れやすくします。

このVEGFの働きを抑えるために眼内に薬剤を注射します。

新生血管の発生を抑制するのがこの注射の働きですが、新生血管は日が経つと再度発生する場合がるので、一度の注射では終わらないのがこの病気の難点です。

 

光線力学的療法(PDT)

光に反応する薬剤を体内に注射し、その薬剤が新生血管に達した時にレーザーを患部に照射する治療です。

レーザーにより新生血管を抑制することが可能ですが、こちらも新生血管が再発する可能性もありますので、継続的な治療が必要となります。

 

レーザー光凝固術

新生血管をレーザーで焼き固める療法です。

周囲の正常な細胞にもダメージを与える可能性があるので、新生血管が中心窩より外側にある場合にのみ実施されます。

 

 

日常生活で気を付けること

眼の病気はで気を付けることは生活習慣の改善が大部分を占めます。

ここでは代表的な注意点を見ていきましょう。

 

たばこは控える

多くの研究から、喫煙は加齢黄斑変性の危険因子となる場合があると報告されています。

加齢黄斑変性の患者さんでたばこを吸われる方は、頑張って禁煙に取り組みましょう。

 

サングラスなどで日光から眼を守る

太陽光に含まれる青色の光は、黄斑の老化に非常に関係してきます。

屋外に出る時はサングラスなどで眼を守りましょう。

また色の濃いサングラスを着用すると瞳孔が開きやすくなるので、かえって光が眼の奥に届きやすくなります。

比較的色の穏やかなサングラスが好ましいでしょう。

またテレビ、パソコン、スマホなどの人工的な青色光(ブルーライト)も同様に刺激が強いので、長時間の仕様は控えましょう。

 

バランスの良い食生活

加齢黄斑変性の発症予防に良いとされている栄養素は、ビタミンA,C,Eなどの抗酸化ビタミンやルテインなどのカロテノイドです。

また亜鉛などの抗酸化ミネラル、オメガ‐3系多価不飽和脂肪酸などが有名です。

 

緑黄色野菜には抗酸化ビタミン・カロテノイドが豊富に含まれています。

様々な食品をバランスよく摂取することで加齢黄斑変性の予防に繋がるでしょう。

 

 

サプリメントという考え

予防したければどうすればいいの?

いかがでしたか?

加齢黄斑変性という病気は見え方の変化という自覚症状はあるものの、痛みが伴う訳ではないので放置されることがほとんどです。

先ほどご紹介したアムスラーチェックをみて少しでも違和感を感じたら、眼科の受診をお勧めします。

 

そしてこの病気に関してもやはり早期発見早期治療が有効となります。

しかし受診した際もうすでに新生血管が破裂しかけていたら?黄斑部の細胞が萎縮し失明度合いが進行していたら?と思うととても怖くないですか?

 

私の仕事はこういったテーマで全国のお客様に、少しでも眼病予防の重要性を知ってもらう活動をしています。

『日常生活で気を付けること』のコーナーでは、バランスの良い食生活と記しました。

「そんなことは誰も承知しているが、簡単にできないから苦労しているんだ!」

という声が聞こえてきそうです。

確かに言うは易く行うは難しです。

 

だからこそ簡単に出来ることがあればやってみたいと思いませんか?

眼科受診の際に『レーザー治療で新生血管を抑えましょう』とか『眼球に注射しましょう』と言われないためにも。

 

ルテインとは?

私は栄養成分の分析研究をしていますが、その中でも近年は『ルテイン』という天然成分が注目されています。

 

詳しくはまた別記事で述べますが、この栄養成分を毎日基準量飲むだけで加齢黄斑変性や白内障の進行を抑制することに有益であると認められています。

またこの研究結果は米国国立眼病研究所が発表している『AREDS』という大規模臨床試験でも証明されているので、その効果に対する期待値はかなり大きいところです。

AREDS(Age-Related Eye Diseases Study) – kyoto-Ine

 

日本でも多くの企業がルテインを取り扱っているので、加齢黄斑変性や白内障の予防にルテインを試してみるのも良いかと思います。

またルテインは様々な種類がありますが、その成分により効果の度合いが変わってくるので選び方にも注意が必要です。

選び方はこちらの記事を参考にしてください。

 

 

もちろん眼病は加齢黄斑変性だけではありません。

その他の病気についても順次調べていきたいと思います。

こちらの記事も参考にしてください。